現代語訳

・「アマテルはヒタカミでアメナルミチ※を学んでいた
 ・その際、6代目タカミムスビのヤソキネ※の代嗣子であるフリマロ※(タカギ)が一人、学友として傍についていた
  ・そして、5代目タカミムスビのトヨケの座すアマツミヤで日々共に学んだ
 ・アマテルは学習意欲が高く、ある日 トヨケのこの様に問うた
  ・『真名を斎名と称し、姉のヒルコに3つあるのに、私に4つあるのはなぜですか?』
 ・すると、トヨケはこう答えた
  ・『斎名には、両親からそれぞれ継ぐ名と合せて4つとなる(解釈が難解)
  ・アマツキミ(日月なす君)はヒ(一)からト(十)までを尽くすため、"ヒト"に和る(調う)
  ・これは"キネ" "ヒコ" "ウシ"も同様である
  ・女は和らず、両親より2つ、夫より1つ受けて計3つとなる
  ・子を産むために"何子姫"や"子何姫"、また"何小" や"小何"とも付く
  ・男は和るため4つとなる
  ・また、称え名(たたえな)は幾らでも付けて良し
  ・斎名(いみな)とは、シム(霊・親・統など)が通えば真となる名である(名が体を表すというニュアンス)』」

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用語解説

・アメナルミチ:陰陽和合・調和の道を説く道徳を指す
・ヤソキネ:トヨケの子で6代目タカミムスビに当たり、カンミムスビともいう。『記紀』でいうカミムスビに当たる
・フリマロ:ヤソキネの子で7代目タカミムスビに当たり、タカギともいう。『記紀』でいう高木神に当たる

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原文(漢字読み下し)

・陽陰御子(あめみこ) 学(まな)ふ
・陽陰(あめ)の道(みち) 一人(ひとり)侍(は)んへる
・フリマロは 六代(むよ)ヤソキネの
・代嗣子(よつきこ)そ タカミムスビの
・五代君(ゐつよきみ) 日毎(ひこと)に上(のほ)る
・陽陰(あま)つ宮(みや)

・ワカヒト深(ふか)く
・道(みち)を欲(ほ)す ある日(ひ)の問(と)ひに
・真名(まことな)を 斎名(ゐみな)と称(たた)え
・姉(あね)に三(み)つ 我(われ)は四(よ)つなり
・これ如何(いか)ん

・タマキネ曰(いわ)く
・斎名(ゐみな)には 親(たら)に代嗣(よつき)に
・名(な)と和(の)りと 合(あわ)せ四(よ)つなり

・和(あま)つ君(きみ) ヒよりトまで
・つくす故(ゆえ) ヒトに和(の)ります
・キネとヒコ ウシも和(の)りなり

・女(め)は和(の)らす 二親(ふたをや)二(ふた)つ
・男(を)に受(う)けて 子(こ)お生(う)む故(ゆえ)に
・何子姫(なにこひめ) また子何姫(こなにひめ)
・何小(なにお)とも 小何(おなに)とも付(つ)く

・女(め)の名(な)三(み)つ 男(を)の名(な)・和(の)り四(よ)つ
・称(たた)ゑ名(な)は 幾(いく)らも付(つ)けよ
・斎名(ゐみな)とは シムに通(とほ)れは
・真(まこと)なるかな

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります