現代語訳

・長男のムメヒト(ホノアカリ)は、ハラアサマ宮に留まった
 ・コヤネが代わりに国政を執り、コモリニニキネの御供であるためにミゾクイを副モノヌシとしてハラを守った
・二男のサクラギ(ホノススミ・スセリ)はニハリに居たが、スセリ宮(スセリの座す宮)を仮屋跡に造った
 ・完成するとそのスセリ宮に移り、ウカワ宮とも呼んだ
・三男のウツキネ(ヒコホオテミ)はフタアレ裾のウツ宮に居たが、新造されたオオツシノ宮を与えられて遷宮した
 ・そのとき、斎名(ウツキネ)の故(卯の木に因む)にウカワ(卯の木の郷)を請うたが許されなかった
・そのため、ウツキネは常に狩りをして楽しんで"ヤマサチヒコ"と呼ばれるようになった
 ・また、スセリ(ホノススミ)と釣りを楽しんでいたことから"サチヒコ"とも呼ばれた

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用語解説

・ムメヒト:ニニキネとアシツヒメの長男で、ニギハヤヒの父。『古事記』のホデリ、『日本書紀』のホノアカリに当たる
・サクラギ:ニニキネとアシツヒメの二男で、ウミサチヒコとなる。『記紀』のウミサチヒコに当たる
・ウツキネ:ニニキネとアシツヒメの三男で、ヤマサチヒコとなる。ウガヤの父。『記紀』のヤマサチヒコに当たる

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原文(漢字読み下し)

・ムメヒトは ハラに留(とと)まり
・政事(まつりこと) コヤネ預(あつか)り
・モノヌシは 供(とも)なす故(ゆゑ)に
・ミゾクイお 副(そえ)モノヌシと
・ハラの守(も)り

・ニハリに居(い)ます
・スセリ宮(みや) 昔(むかし)の跡(あと)に
・今(いま)造(つく)る ウカワの宮(みや)に
・移(うつ)ります

・フタアレ裾(すそ)の
・ウツ宮(みや)は オオツ・シノ宮(みや)
・今(いま)造(つく)り これ賜(たま)わりて
・移(うつ)ります 時(とき)に斎名(いみな)の
・故(ゆえ)あれは ウカワお請(こ)えと
・許(ゆる)されす

・常(つね)に狩(か)りして
・楽(たの)しめは 山鉤彦(やまさちひこ)と
・またスセリ 釣(つ)り楽(たの)しめは
・鉤彦(さちひこ)と

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります