現代語訳

・(垂仁)28年(上鈴716年)
 ・10月5日、(君の)兄のヤマトヒコ※が罷った
 ・11月2日、その遺骸を築坂に送り、侍る人々を生きながら埋めれば、叫んだ末に枯れる(殉死)
  ・この際、遺骸を犬や鳥に啄ばませて埋葬したという(犬葬・鳥葬)
 ・これを聞いた君は哀れに思い、詔した
  ・「生きている者まで枯らすというのは、痛ましいと思う
  ・古法も好からぬ道は、止めるべきだろう」

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用語解説

・ヤマトヒコ:崇神天皇とトオツアヒメクハシヒメの子で、殉死の法で埋葬される最後の人となる

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原文(漢字読み下し)

・二十八年十月(ふそやほかんな)
・五日(ゐか)罷(まか)る 兄(あに)ヤマトヒコ
・十一月二日(ねつきふか) 骸(おもむろ)送(おく)る
・築坂(つきさか)に 侍(はへ)る人(ひと)等(ら)お
・生(い)きなから 埋(う)めは叫(さけ)ひ
・終(つひ)に枯(か)る 犬(いぬ)・鳥(とり)食(は)むお
・聞(き)こし召(め)し 哀(あわ)れに思(おも)す
・御言宣(みことのり) 生(い)きお恵(めく)まて
・枯(か)らするは 痛(いた)ましひかな
・古法(ふるのり)も 好(よ)からぬ道(みち)は
・止(や)むへしそ

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります