現代語訳

・「六代目のオモタル・カシコネに世嗣が無いことから、天(アメ、中央政府)は対策を考えた
 ・そこでイサナギ※・イサナミ※を七代目に擁立しようという動きが起こった
・天は二尊に「ヤスクニを中心にチヰモアキ(ヤス国にある全村)を領せ」と命じ、ト(経)ホコ(矛)※を与えた
二尊※ウキハシ(ヤスクニ・ヒタカミ・ネノクニの協力関係)を築いた
 ・この関係から世も再興し始め、二尊のホコノシツク(血と汗)はオノコロ(努力の結晶=国家)となった
・そこでオノコロにミヤトノ(宮殿)を造り、オオヤマト(央日本=本州の中心部)に万物を生みだした
 ・それは人や草の食糧だったり、蚕の繭を使った絹織や養蚕の道などであった
・こうして二尊は問題解決に至った」

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用語解説

・イサナギ:根の国を治めたアワナギの長男であり、イサナミと結婚して七代目を嗣ぐ。『記紀』でいうイザナギに当たる
・イサナミ:トヨケ(豊受大神に当たる)の娘であり、イサナギと結婚して七代目を嗣ぐ。『記紀』でいうイザナミに当たる
・二尊(フタカミ):イサナギ・イサナミのことで、『記紀』でいうイザナギ・イザナミに当たる
・トホコ:ト(経)は「調の押手(法)」、ホコ(矛)は「逆矛(警察力)」を指す

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原文(漢字読み下し)

・時(とき)に天(あめ)より
・二尊(ふたかみ)に ツボは葦原(あしはら)
・千五百秋(ちゐもあき) 汝(いまし)用(もち)ひて
・領(しら)せとて 経(と)と矛(ほこ)賜(たま)ふ

・二尊(ふたかみ)は うきはしの上(ゑ)に
・栄(さく)り得(う)る 祝(ほこ)の雫(しつく)の
・オノコロに 宮殿(みやとの)造(つく)り
・央(おお)ヤマト 万物(よろもの)生(う)みて
・人草(ひとくさ)の 食(みけ)も繭交(こか)ひも
・道(みち)成(な)して 弁別(わいため)定(さ)む
・功(いさおし)や

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります