現代語訳

・(アマテルは続けた)
 ・「往古、クニトコタチは経と矛を造り、授けられた
  ・ト(経)は調和を説いたオシテ(文書)である
 ・イサナギ・イサナミの二尊はこれを受けて親(公方)となり、民を我が子の如く養育し、熱心に教えて人とした
  ・教えても尚 逆らえば、討ち綻ばせて罪・咎を正した
  ・こうしたことから、遠い上下関係があれば、通じ合わないこともあることを悟ったという
 ・そこで、臣らには国民に教えを説く役割を課し、臣民をはじめ子孫まで隔たりなく慈しみ育もうとした
  ・また、教えない者は臣と認めず、教えを受けない者は民とも認めなかった
 ・そのため、君臣同様に常に思うべきことがある
  ・まず、アメノリ※(天地法)を得て己を治めること
  ・そして自分の仕事に精を出して働くこと(田畑を耕して稲を植え、草を刈って、稲穂を収める という理を教える?)
  ・臣ならば、民は孫、工人・商人も曾孫・玄孫のように教え、調和を導きに入るべし」

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用語解説

・アメノリ:陽陰の法則、陽陰和合の法を指す(アメナルミチと同義)

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原文(漢字読み下し)

・往(い)にし尊(かみ) 創(つく)り授(さつ)くる
・経(と)・矛(ほこ)あり 経(と)は調(ととの)ふる
・オシテなり 二尊(ふたかみ)受(う)けて
・親(おや)となり 民(たみ)お我(わ)か子(こ)と
・育(そた)つるに 篤(あつ)く教(をし)えて
・人(ひと)と成(な)す

・教(をし)えても尚(なお)
・逆(さか)らはは 討(う)ち綻(ほころ)はせ
・罪(つみ)・咎(とか)の 直(たた)しも

・遠(とほ)き
・天(あめ)と地(つち) 届(とと)かぬことお
・思(おも)ふなり

・臣(とみ)らひめもす
・倦(うま)まなくて 教(をし)ゑお常(つね)の
・業(わさ)となせ 臣(とみ)・民(たみ)子(こ)・孫(まこ)
・隔(へた)てなく 慈(ゐつ)く恵(めく)まん
・思(おも)ひなり

・教(をし)ゑぬ者(もの)は
・臣(とみ)ならす 教(をし)ゑ受(う)けぬは
・民(たみ)ならす

・常(つね)に思(おも)えよ
・陽陰法(あまのり)お 得(ゑ)て己(み)お治(をさ)め
・耕(たかや)して ソロお植(う)ゑ蒔(ま)き
・草(くさ)切(き)りて 刈(か)り納(おさ)む身(み)の
・民(たみ)は孫(まこ) 工(たくみ)・商人(あきとも)も
・曽孫(ひこ)・玄孫(やさこ) 物知(ものし)るとても
・蠢(うくめ)かて 調(と)の導(みちひ)きに
・入(ゐ)らさらんおや

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります