現代語訳

・(崇神)8年(上鈴628年)

【本文】

 ・4月4日、タカハシイクヒが酒を造りミワオオカミに奉った
  ・その味はウマシ
 ・12月8日、これによりミワオオカミを祀らせた

【異文】

 ・サミト4月4日、タカハシムラのイクヒがウマササ(美酒)を造りミワオオカミに奉った
  ・その味はウマシ
 ・12月8日、タタネコを派遣した

 ・これによって(大神神社に)御幸が成り、イクヒが酒にて御饗した
 ・君は酒を飲みながら御歌を歌った
  ・『この酒は 我が酒ならず ヤマトなる オホモノヌシの 神の御酒 イクヒ授くる 繁は幾久』
 ・御饗を終えると、臣らも歌い始めた
  ・『うま酒や 身はミワの殿 朝方にも 出でて行かなん 三輪の殿戸を』
 ・これに君が返歌した
  ・『うま酒に 身はミワの殿 朝方にも 押し開かねよ 三輪の殿戸を』
 ・こうして三輪の殿戸(三輪鳥居)を押し開いて帰って行った

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用語解説



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原文(漢字読み下し)

【本文】

・八年四月四日(やほうよか) 高芳仕(たかはし)イクヒ
・酒(みき)造(つく)り ミワ大神(おおかみ)に
・奉(たてまつ)る その味(あち)うまし
・十二月八日(しはすやか) 神(かみ)祭(まつ)らせて

【異文】

・八年(やほ)サミト 四月四日(うよか)高芳仕(たかはし)
・村(むら)イクヒ うま酒(ささ)造(つく)り
・ミワ神(かみ)に その酒(みき)うまし
・十二月八日(しはすやか) タタネコ遣(や)りて

・御幸(みゆき)なる イクヒか酒(さけ)に
・御饗(みあえ)なす 君(きみ)の御歌(うた)に

・この酒(みき)は 我(わ)か酒(みき)ならす
・ヤマトなる オホモノヌシの
・神(かみ)の御酒() イクヒ授(さつ)くる
・繁(すき)は幾久(いくひさ)

・御饗(みあえ)終(お)え 臣(とみ)ら歌(うた)ふて

・うま酒(さけ)や 身(み)はミワの殿(との)
・朝方(あさと)にも 出(い)てて行(ゆ)かなん
・三輪(みわ)の殿戸(とのと)お

・時(とき)に君(きみ) これ返歌(かえうた)に

・うま酒(さけ)に 身(み)はミワの殿(との)
・朝方(あさと)にも 押(お)し開(ひら)かねよ
・三輪(みわ)の殿戸(とのと)お

・殿戸(とのと)押(お)し 開(ひら)き帰(かえ)ます

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります