現代語訳

二尊(イサナギ・イサナミ)アマテル后※を娶らせるよう詔した
 ・早速、カンミムスビヤソキネ※が諸守たちと会議を開いた
 ・クラキネは、娘のモチコと妹のハヤコを嫁がせた
  ・モチコは北局のスケキサキ、ハヤコは北局のウチキサキとなった
 ・ヤソキネは、娘のミチココタエを嫁がせた
  ・ミチコは東局のスケキサキ、コタエは東局のウチキサキとなった
 ・サクラウチは、娘のサクナタリ・セオリツホノコハナコを嫁がせた
  ・ホノコは南局のスケキサキ、ハナコは南局のウチキサキとなった
 ・カナサキは、娘のハヤアキツ・アキコを嫁がせた
  ・アキコは西局のスケキサキとなった
 ・ムナカタは、娘のオサコアヤコを嫁がせた
  ・オサコは西局のウチキサキとなり、アヤコは西局のシモキサキとなった
 ・カスヤは、娘のアサコを嫁がせた
  ・アサコは南局のシモキサキとなった
 ・カダは、娘のアチコを嫁がせた
  ・アチコは北局のシモキサキとなった
 ・ツクバハヤマは、娘のソガヒメを嫁がせた
  ・ソガヒメは東局のシモキサキとなった
・こうして、御子を太陽として、月に当たる12の后を揃えた(12月で12后)
 ・これにより、アマテルは太陽の位を得た
・また、日の山(富士山)もオオヤマ(太山)と呼ばれるようになった
 ・これ故に、新宮をオオヤマトヒタカミのヤスクニの宮という

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用語解説

・キサキ:君を日に、后を月に擬えたものであり、東西南北に局を儲け、スケ → ウチ → シモ の序列で配置される
・ヤソキネ(カンミムスビ):トヨケの子で6代目タカミムスビに当たり、『記紀』でいうカミムスビに当たる

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原文(漢字読み下し)

・二尊(ふたかみ) 見侍(みめ)を
・御言宣(みことのり) カンミムスヒの
・ヤソキネか 諸(もろ)と議(はか)りて

・クラキネか マス姫(ひめ)モチコ
・北(ね)のスケと その妹姫(とめ)ハヤコ
・コマス姫(ひめ) 北(ね)の内后(うちきさき)

・ヤソキネの オオミヤミチコ
・東(き)のスケに タナハタコタヱ
・東(き)の内侍(うちめ)

・サクラウチか姫(ひめ)
・サクナタリ セオリツホノコ
・南(さ)のスケに ワカ姫(ひめ)ハナコ
・南(さ)の内侍(うちめ)

・カナサキか姫(め)の
・ハヤアキツ アキコは潮(しほ)の
・八百会子(やもあひこ) 西(つ)のスケ内(うち)は
・ムナカタか オリハタオサコ
・乙下侍(おしもめ)は トヨ姫(ひめ)アヤコ

・カスヤか姫(め) イロノヱアサコ
・南(さ)の乙下(おしも)

・カダがアチコは
・北(ね)の乙下(おしも)

・ツクバハヤマか
・ソガ姫(ひめ)は 東(き)の乙下(おしも)そと

・月(つき)に因(よ)せ 御子(みこ)は太陽(あまひ)の
・位(くらゐ)乗(の)る 日(ひ)の山(やま)の名(な)も
・太山(おおやま)そ 故(かれ)太山下(おおやまと)
・ヒタカミの ヤスクニの宮(みや)

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります