現代語訳

【世に遺す歌】

・『常に付くサヲシカヤタ(天元の8神の差使)に、我が冠・衣・裳の末端を持たせて民に届けよ
・これにより"アメ(陽陰)を束ねて日月を為した裳裾を汲め"
・私は君・民の教えを遺して天に還ろう
・自分の霊魂を卑下してはならない
・なぜなら、人は悉く霊長のものであり、先頭にあるのだ
・私は冠だが、人草は耳に近い端である
・ムネ(本質)は清く、身には垢が付く
・差使(モトモリ)が行いを見て天界(陽陰)に告げれば、サヲシカノヤツノキコエ※に現れる
・(異常が)直る(正される)ことを願って裳裾の民を撫でれば、差使の"清き"に神は応えるであろう』

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用語解説

・サヲシカノヤツノキコエ:"天元の差使からの告げ"の意であり、ナカゴ(心)の曇りが引き起こす心身の異常のことを指す

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原文(漢字読み下し)

【世(よ)に遺(のこ)す歌】

・常(つね)に着(き)く 差使八手(さをしかやた)の
・我(わ)か冠(かむり) 衣(は)と裳(みも)民(たみ)に
・緒(を)お届(とと)け 陽陰(あわ)お束(つか)ねて
・日月(ひつき)為(な)す 裳裾(もすそ)お汲(く)めと
・君(きみ)・民(たみ)の 教(をし)ゑ遺(のこ)して
・天(あ)に還(かえ)る

・とてな傷(いた)めそ
・我(われ)か神(かみ)霊(たま) 人(ひと)は上(あ)の者(もの)

・上(うえ)にある 我(われ)は冠(かんむり)
・人草(ひとくさ)は 耳近(みみちか)き緒(を)そ

・胸清(きよ)く 身(み)は垢付(あかつ)けと
・差使(さし)か見(み)て 陽陰(あめ)に告(つ)くれは
・差使(さをしか)の 八(や)つの聞(き)こえに
・洗(あら)はれて いのれもかも
・裳裾(もすそ)の 民(たみ)お撫(な)てつつ
・差使(さをしか)の 清(きよ)きに神(かみ)は
・ありと言(こた)えき

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります