現代語訳

・(アマテルは続けた)
 ・「私が理想とする安定した世とは、政が隅々行きわたって人の心が豊かになり、表に努め、裏で安むものである
 ・例え一人が外れても、天地(陰陽)の法則が治めているのだから、花も実も同様に同じ土台に立っていることを知るだろう
 ・故に、罪を隠そうが、天地(陰陽)は知っているのである
 ・ウツホ(空)は天の心であり、そこに風が常に巡っているが視ることはできない
 ・これは、魚が水の巡りを見ることが出来ないことに同じである(ミクロとマクロの喩え)
 ・しかし、人が水の巡りを見る如く、広い視野で捉えればウツホは観ることもできるだろう
 ・魚の目と、それに代わる人の目のウラカガミ※は、左にも持てば右に見え、左に遣えば右に行く
 ・向いに遣えば前に寄るというように、皆 翻る 鏡が何のためにあるのかを考えるべし(鏡の原理を紐解くべし)」

<<前   次>>

用語解説

・ウラカガミ:見えない所(心)を見る鏡を指す

<<前   次>>


原文(漢字読み下し)

・我(われ)見(み)るに 治(をさ)まる代(みよ)は
・名(な)の聞(き)こゑ 人(ひと)の心派(こころは)
・およそ肥(そこ)し 表(あらは)に努(つと)め
・裏(うら)安(やす)む

・中(なか)に一人(ひとり)は
・うらなくて 陽陰(あめ)領(し)る木々(きき)の
・花(はな)も実(み)も 我(わ)か身(み)の道(みち)と
・知(し)らさらめ 犯(おか)し隠(かく)すも
・天地(あめ)か知(し)る

・空(うつほ)は天(あま)の
・心派(こころは)の 常(つね)に巡(めく)れと
・見(み)ゑなくて 水(みつ)の巡(めく)りを
・見(み)る如(こと)く 空(うつほ)は見(み)ゆる

・魚(うお)の目(め)と 代(か)わる人目(ひとめ)の
・裏鏡(うらかかみ) 左(ひたり)に持(も)ては
・右(みき)に見(み)ゑ 左(ひたり)え遣(や)れは
・右(みき)に行(ゆ)く 向(むか)ふへ遣(や)れは
・前(まえ)に寄(よ)る みな翻(ひるかえ)る
・この鏡(かかみ) 何(なん)のためそや

<<前   次>>

現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります