現代語訳

【霊還し ハタレ打つ文(たまかえしはたれうつあや)】

大御神(アマテル)が天下に示すクシヒル※(貴霊)によって、民が豊かに過ごす頃のこと
 ・この時、アマテルの遷宮より23万2382年(3鈴873枝2穂)を経ていたが、そのミカタチ(御形)は若いままで座していた
・今年は24本目(24鈴999枝60穂)のサクスズ※を、25本目の鈴に植え替えた節に当たる(陽陰の節)
 ・この年は、根国とサホコ国のマスヒトの身内のシラヒト・コクミが、サシミメ・クラコを犯す事件が起こった
 ・この咎・過ちもカシコトコロ(賢所=北局)のモチコ・ハヤコの計らいによって許された
 ・そして、シラヒト・コクミの罪人二人はアメノオシヒが引き取った
アメノオシヒがサホコ国のマスヒトとなって国を治める中、二人はその下で仕えたが、マイナイ(賂)を掴んで忠誠に背いた
 ・そして、罪を重ねるシラヒト・コクミの二人は、遂にオロチ(愚霊)に取り込まれてしまった
・これと同じく、法の崩れる節々にハタレ※のモノが蠢いて、恐ろしいサハイ(五月蠅)の声を上げ始めた

※アマテルの遷宮は21鈴126枝58穂(6文)であり、これに3鈴873枝2穂を加えると24鈴999枝60穂になる

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用語解説

・クシヒル:貴く神秘的なエネルギーを指す(いわゆる"くしび"と同じ)
・サクスズ:6万年(1鈴)を経てアメノマサカキが枯れたものを指す
・ハタレ:"外道になる様"、"怨念が取り憑いて化物になったもの"などの意味合いを指す

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原文(漢字読み下し)

【霊還(たまかえ)し ハタレ打(う)つ文(あや)】

・大御神(ををんかみ) 天(あめ)か下照(したて)る
・貴霊(くしひる)に 民(たみ)も豊(ゆた)かに
・二十三万(ふそみよろ) 二千三百八十(ふちみもやそ)の
・二年(ふたとし)を 経(へ)ても安(やすら)らや
・御形(みかたち)も なお若(わか)やきて
・御座(をわ)します

・今年二十四(ことしふそよ)の
・さく鈴(すす)を 二十五(ふそゐ)の鈴(すす)に
・植(う)ゑ替(か)えて 節(ふし)に当(あた)れは

・根(ね)の国(くに)と サホコの国(くに)の
・マスヒトが 内(うち)のシラヒト 
・コクミらが 親(をや)も犯(おか)して
・子(こ)も犯(おか)す

・咎(とか)・過(あやま)ちも
・二侍殿(ふためとの) 賢所(かしこところ)の
・引(ひ)き連(つ)りに 許(ゆる)せは 抱(かか)ゑ
・国(くに)お治(た)す 賂(まいない)掴(つか)み
・忠(まめ)ならす

・遂(つひ)に愚霊(おろち)に
・舐(な)められて 法(のり)の崩(くつ)るる
・節々(ふしふし)に ハタレのモノの
・蠢(うく)めきて 支(さは)いの声(こゑ)の
・恐(おそ)ろしく

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります