現代語訳

・(コヤネは続けた)
 ・「アマテラスキミ(君主)はコヱノミチに永らえを願い、オオヒヤマ下にトシタミヤを新造した
 ・宮が悉く成れば天(ヒタカミ)に告げられ、21鈴126枝年サナト(58穂)3月1日に天御子(アマテル)はヒタカミより新宮に遷った
 ・二尊がヰメ(侍女)について詔すれば、タカミムスビヤソキネが諸と会議してこれを定めた
 ・そこで決まった侍女は、この通りである
  ・クラキネの娘のマス姫モチコは北のスケ后となり、その妹のコマス姫ハヤコは北の内后(内侍)となった
  ・ヤソキネの娘のオオミヤミチコは東のスケ后となり、タナハタコタヱは東の内侍となった
  ・サクラウチの娘のサクナタリセオリツホノコ(セオリツヒメ※)は南のスケ后となり、ワカ姫ハナコは南の内侍となった
  ・カナサキの娘のシホノヤモアヒコハヤアキツアキコのことであり、西のスケ后となった
  ・ムナカタの娘のオリハタオサコは西の内侍となり、トヨ姫アヤコは乙下侍となった
  ・カスヤの娘のイロノヱアサコは南の乙下侍となった
  ・カダの娘のアチコは北の乙下侍となった
  ・ツクバハヤマの娘のソガヒメは東の乙下侍となった
 ・こうして月(12ヵ月)に因んだ侍女を揃えて、天御子はアマヒ(太陽)の位に乗った
 ・また、この後にヒノヤマの名も大山となり、故に大山下ヒタカミのヤスクニの宮(オオヤマトヒタカミヤス)と呼ばれた
 ・そして、東西南北の局は替わる替わる宮(内宮)に仕えた
 ・その中の一人の素直なるセオリツヒメのミヤビには、君もタカミクラから階段を踏み下りて迎えるほどであった
 ・故にアマサカルヒニムカツヒメと名付けられて遂に内宮に迎え入れられた
 ・その後、カナヤマヒコの娘のウリフ姫ナカコが空いた南のスケ后に据えられた
 ・そして、侍女は皆 キヌツヅリの操を立てた
 ・なお、ナカコは暦で言うところのウリフツキ(閏月)に当てられて、以後 君はコヱクニノキミと称えられたのである」
・このようにコヤネが語ったことで、サルタや百の司は日の出(還・運)についての教えを得ることになった

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用語解説

・セオリツヒメ:サクラウチの娘で、当初はアマテルの南局のスケ后(側室)だったが、後に内宮(正妻)となった

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原文(漢字読み下し)

・和照(あまて)らす 君(きみ)お還道(こゑち)に
・永(なか)らえと 太陽山下(ををひやまさ)の
・トシタ宮(みや) 新(さら)に造(つく)りて
・悉(ふつ)成(な)るお 天(あめ)に告(つ)くれは

・二十一鈴(ふそひすす) 百二十六枝(ももふそむゑた)
・年(とし)サナト 三月一日(やよいついたち)
・天御子(あめみこ)は ヒタカミよりそ
・移(うつ)ります

・二尊(ふたかみ)傅侍(ゐめ)お
・御言宣(みことのり) タカミムスビと
・ヤソキネか 諸(もろ)と議(はか)りて
・クラキネか マス姫(ひめ)モチコ
・北(ね)のスケと その妹姫(とめ)ハヤコ
・コマス姫(ひめ) 北(ね)の内后(うちきさき)

・ヤソキネの オオミヤミチコ
・東(き)のスケに タナハタコタヱ
・東(き)の内侍(うちめ)

・サクラウチか姫(ひめ)
・サクナタリ セオリツホノコ
・南(さ)のスケに ワカ姫(ひめ)ハナコ
・南(さ)の内侍(うちめ)

・カナサキか姫(ひめ)の
・ハヤアキツ アキコは潮(しほ)の
・八百会子(やもあひこ) 西(つ)のスケ内(うち)は
・ムナカタか オリハタオサコ
・乙下侍(おしもめ)は トヨ姫(ひめ)アヤコ

・カスヤか姫(ひめ) イロノヱアサコ
・南(さ)の乙下(おしも)

・カダかアチコは
・北(ね)の乙下(おしも)

・ツクバハヤマか
・ソガ姫(ひめ)は 東(き)の乙下(おしも)そと

・月(つき)に因(よ)せ 御子(みこ)は天日(あまひ)の
・位(くらゐ)乗(の)る 日(ひ)の山(やま)の名(な)も
・大山(おおやま)そ 故(かれ)大山下(おおやまと)
・ヒタカミの ヤスクニの宮(みや)

・東西南北(きつさね)の 局(つほね)は替(かわ)り
・宮(みや)仕(つか)え

・その中(なか)一人(ひとり)
・素直(すなお)なる セオリツ姫(ひめ)の
・ミヤビには 君(きみ)も階段(きさはし)
・踏(ふ)み下(お)りて 天下(あまさ)かる日(ひ)に
・向(むか)つ姫(ひめ) 遂(つひ)に入(い)れます
・内宮(うちみや)に

・カナヤマヒコか
・ウリフ姫(ひめ) ナカコおスケに
・供(そな)えしむ 皆(みな)織(お)り綴(つつ)り
・操(みさほ)立(た)つ これお暦(こよみ)の
・ウリフ月(つき) 故(かれ)還国(こゑくに)の
・君(きみ)と称(たた)えり

・サルタより 百(もも)の司(つかさ)も
・日(ひ)の出(て)得(ゑ)るかな

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります