現代語訳

【アツタ神 世を辞む文】

・纒向の日代の暦(景行)41年(上鈴828年)
 ・春、ヤマトタケ※の君が木曽路より尾張に到り、タケトメの孫の連※(オトヨ)の家に入った
  ・このとき、妻のミヤズヒメ※が都より送られており、その父(オトヨ)の家で待っていた
  ・そして、君(ヤマトタケ)はここで月を越した(景行41年3月)
 ・このとき、はこのように言った
  ・「サカオリミヤは昔のハラの宮(ハラアサマミヤ)として、今でも永らえている
  ・私の願いはこれ(宮の絵を)写して、姫と共に楽しむことである」
 ・すると、連(オトヨ)は「臣(自分)が行って、絵を描き写しましょう」と言った
  ・それを聞いたは笑んで悦んだ
  ・連は早速下って宮を詳しく絵に写し、返言した

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用語解説

・ヤマトタケ:オウス御子のこと(西征の際に熊襲から与えられたオウスの称名)。『記紀』のヤマトタケルに当たる
・連(ムラシ):尾張連でミヤズヒメの父。『日本書紀』でいうオトヨに当たる
・ミヤズヒメ:尾張連の娘でヤマトタケの妻。『記紀』のミヤズヒメに当たる

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原文(漢字読み下し)

【アツタ神(かみ)世(よ)お辞(いな)む文(あや)】

・纏向(まきむき)の 日代(ひしろ)の暦(こよみ)
・四十一年(よそひ)春(はる) ヤマトタケ君(きみ)
・木曾路(きそち)より 到(いた)る尾張(おはり)の
・タケトメか 孫(まこ)の連(むらし)の
・家(ゐゑ)に入(い)る 妻(つま)ミヤズ姫(ひめ)
・都(みやこ)より 送(おく)りて父(ちち)か
・家(ゐゑ)に待(ま)つ 今(いま)君(きみ)ここに
・月(つき)お越(こ)す

・君(きみ)宣給(のたま)わく
・サカオリの 宮(みや)は昔(むかし)の
・ハラの宮(みや) なお永(なか)らえり
・我(わ)か願(ねか)ひ 写(うつ)して姫(ひめ)と
・楽(たの)しまん 連(むらし)申(もふ)さく
・臣(とみ)行(ゆ)きて 絵(ゑ)描(か)き写(うつ)さん
・君(きみ)笑悦(ゑゑ)す

・連(むらし)下(くた)りて
・サカオリの 宮(みや)お詳(くわ)しく
・絵(ゑ)に写(うつ)し 返言(かゑこと)すれは

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります