現代語訳

・(垂仁)15年(上鈴703年)
 ・2月15日、君はタニハミチノウシの姫を召した
  ・その姫は、ヒハスヒメヌハタニイリヒメマトノヒメアサミニイリヒメタケノヒメである
 ・8月初日、ヒハスヒメを后に立てて、妹三人をスケと内侍に立てた
  ・その際、タケノヒメを一人返せば、姫は恥で輿にて罷ったため、此処をオチクニという
・(垂仁)18年(上鈴706年)
 ・(8月)10日、后のヒハスヒメが生む御子をニシキイリヒコといい、斎名をヰソキネという
・(垂仁)20年(上鈴708年)
 ・真冬(11月)、后が生む御子をヤマトヲシロワケ※といい、斎名をタリヒコという
 ・次に生む御子はオオナカヒメワカギニで、(ワカギニの)斎名をハルヒコという
 ・また、スケ后のヌハタニイリヒメが生む子はヌデシワケ、次にイカタラシヒメである
 ・また、アサミニイリヒメが生む子はイケハヤワケアサアヅヒメであった

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用語解説

・ヤマトヲシロワケ:垂仁天皇とヒハスヒメの第二子で12代景行天皇となる。『記紀』のオオタラシヒコオシロワケに当たる

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原文(漢字読み下し)

・後(あと)病(やみ)て 十月二日(かなつきふか)に
・母(はは)罷(まか)る ツヅキカバヰの
・ツキの神(かみ) 嘆(なけ)き祭(まつ)りて

・十五年(そゐとし)の 二月十五日(きさらきもち)に
・召(め)す丹波(たには) 道(みち)の治人(をし)の姫(ひめ)
・ヒハス姫(ひめ) ヌハタニイリ姫(ひめ)
・マトノ姫(ひめ) アサミニイリ姫(ひめ)
・タケノ姫(ひめ)

・八月初日(はつきはつひ)に
・ヒハス姫(ひめ) 后(きさき)に立(た)てて
・妹三人(いとみたり) スケと内侍(うちめ)に
・タケノ姫(ひめ) 一人(ひとり)返(かえ)せは
・恥(は)かしく 輿(こし)より罷(まか)る
・堕国(おちくに)そ

・十八年五月(そやとしさつき)
・十日后(きさき) 生(う)む御子(みこ)ニシキ
・イリヒコの 斎名(いむな)ヰソキネ
・二十年真冬(そろまふゆ) 生(う)む御子(みこ)ヤマト
・ヲシロワケ 斎名(いむな)タリヒコ
・次(つき)に生(う)む オオナカ姫(ひめ)と
・ワカギニの 斎名(いむな)ハルヒコ
・スケヌハタ 生(う)むヌデシワケ
・次(つき)に生(う)む イカタラシ姫(ひめ)
・アサミ生(う)む イケハヤワケと
・アサヅ姫(ひめ)

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります