現代語訳

【春宮の文(はるみやのあや)】

・これは君(アマテル)がコヱヤスクニの宮に座している時のことである
 ・この宮は、その上のト尊※が百ハカリ(1千万年)治めたところを起源とする
 ・ト尊が身を洞に治めて神となり、モトアケ(天界)に還れば、アメミヲヤの言宣りによって星とした
 ・そして天に掛かって九星の一つとなったのである、故にトシタの天の宮という
・君が長く(ホツマツタヱでは8万年)治めていたとき、ミヤツよりアサヒカミ(タマキネ・トヨケ※)の早雉が飛んで来た
 ・そのため、急遽 マナヰへ御幸することとなった
 ・そして、マナヰに到った時にタマキネ(トヨケ)と語り合った
  ・トヨケは君に「昔、道奥を教え尽くさなかったが、今ここで全てを授ける」と言った
  ・また、諸守には「確と聞け、君は幾代の上祖である、これトコタチ(トヨケの過去世)の詔である」と言った
 ・そして、洞を閉ざして隠れた(トヨケは神上がった)
 ・その洞の上には、アサヒミヤが建てられて君は懇ろに祭をした

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用語解説

・ト尊(トノミコト):天元神の一人で、ミナカヌシに次いでヱ尊らと日本列島に天降ったと推測される
・トヨケ(タマキネ):イサナミの父であり、5代目タカミムスビに当たる。いわゆる豊受大神に当たり、多大な功績を遺した

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原文(漢字読み下し)

【春宮(はるみや)の文(あや)】

・これ君(きみ)は 還和国(こゑやすくに)の
・宮(みや)に坐(ま)す これはその上(かみ)
・トの尊(みこと) 百(も)ハカリ治(をさ)む
・身(み)お洞(ほら)に 神(かみ)元明(もとあけ)に
・還(か)えますお 御祖(みをや)言宣(ことの)り
・星(ほし)となす 天(あめ)に篝(かか)りて
・九(こ)の一(ひと)つ 故(かれ)にトシタの
・天(あめ)の宮(みや)

・長(なか)く治(をさ)めて
・ミヤツより 早雉(はやきし)飛(と)へは
・天日神(あまひかみ) 急(いそ)きマナヰに
・御幸(みゆき)成(な)る

・時(とき)にタマキネ
・会(あ)ひ語(かた)り 昔(むかし)道奥(みちのく)
・尽(つ)くさねは ここに全(ま)つとて
・授(さつ)けまし 諸守(もろかん)達(たち)も
・確(しか)と聞(き)け 君(きみ)は幾代(いくよ)の
・上祖(みをや)なり これトコタチの
・言宣(ことのり)と 洞(ほら)お閉(と)さして
・隠(かく)れます

・その上(うゑ)に建(た)つ
・朝日宮(あさひみや) 君(きみ)懇(ねんこ)ろに
・祭(まつり)して

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります