現代語訳

・(景行)2年(上鈴789年)
 ・3月、キビツヒコの娘の播磨のイナヒヲイラツメを后(内宮)に立てた
 ・去年4月、この姫が内侍の時に孕んだが、21ヵ月もの間 御子は生まれなかった
 ・これを経て、12月15日にウスハタでモチハナ(飾った餅)を作っている時に双子が生まれた
  ・兄は斎名をモチヒト※という、ヲウスの御子である
  ・弟は斎名をハナヒコ※という、オウスの御子である
 ・この御子らは共に成長が良かったが、ヒトナリは一背(8尺)で兄は弱く、弟は20人力であった

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用語解説

・モチヒト(ヲウス):景行天皇とイナヒヲイラツメの長男。『記紀』のオオウスに当たる
・ハナヒコ(オウス):景行天皇とイナヒヲイラツメの二男で、後のヤマトタケ。『記紀』のオウス(ヤマトタケル)に当たる

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原文(漢字読み下し)

・三種宝(みくさたから)の
・天御使(あまをしか) 八豊(やとよ)の御幡(みはた)
・高御座(たかみくら) いと厳(おこそ)かに
・天(あま)つ神(かみ) むへ下(くた)ります
・御飾(みかさり)お 民(たみ)に拝(おか)ませ
・若宮(わかみや)の 初暦(はつこよみ)成(な)る

・二年三月(ふほやよい) キビツヒコか姫(ひめ)
・立(た)つ后(きさき) 播磨(はりま)のイナヒ
・ヲイラツ姫(め) 内侍(うちめ)の時(とき)に
・去年(こそ)四月(うつき) 孕(はら)みて生(う)ます
・二十一月(ふそひ) 経(へ)て十二月十五日(はすもち)
・臼端(うすはた)に 餅花(もちはな)成(な)して
・双子(ふたこ)生(う)む

・兄(ゑ)の名(な)モチヒト
・ヲウス御子(みこ) 弟(と)の名(な)ハナヒコ
・オウス御子(みこ) 共(とも)に勇(いさ)みて
・人態(ひとなり)は 身(み)の丈(たけ)一背(ひとせ)
・兄(ゑ)は弱(よわ)く 弟(と)は二十力(ふそちから)

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります