現代語訳

兄弟(ホノススミ・ヒコホオテミ)の宮はキタツにあった
・そこで、ウミサチヒコ(ホノススミ)が「サチを換えてみようではないか」と提案した
 ・これにヤマサチヒコ(ヒコホオテミ)も頷いたので、サチの交換が成り立った
・兄のウミサチヒコは早速 弓矢を取って山に狩りに出た
 ・弟のヤマサチヒコは海に入り、釣りをした
・しかし、互いに成果は無く、サチを交換した甲斐は無かった
 ・そこでウミサチヒコは弓矢を返し、チ(鉤)の返還を求めた
ヤマサチヒコは鉤を獲物に取られて無くしてしまったので、新しい鉤を調達して返した
 ・だが、ウミサチヒコは怒ってこれを受け取らなかった
・そこでヤマサチヒコは太刀を潰して鉤に造り換え、一箕に盛って渡した
 ・すると、ウミサチヒコはさらに怒り、「多ければ良いというものではなく、元の鉤が必要だ」と拘って譲らなかった

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用語解説



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原文(漢字読み下し)

・兄弟(ゑと)の宮(みや) キタツにありて
・試(こころ)みに 海鉤彦(うみさちひこ)か
・鉤換(さちか)えん 山鉤彦(やまさちひこ)も
・頷(うなつ)きて 兄(ゑ)は弓矢(ゆみや)取(と)り
・山(やま)に狩(か)る 弟(と)は海(うみ)に入(い)り
・釣(つり)おなす

・共(とも)に空(むな)しく
・サチ有(あ)らす 兄(ゑ)は弓矢(ゆみや)返(か)え
・鉤(ち)お求(もと)む 弟(と)は鉤(ち)お取(と)られ
・由(よし)無(な)くて 新鉤(にいち)求(もと)めは
・兄(ゑ)は受(う)けす

・元鉤(もとち)徴(た)れは
・太刀(たち)お鉤(ち)に 一箕(ひとみ)に盛(も)れと
・なお怒(いか)り 多無(さわな)き元(もと)の
・鉤(ち)お徴(はた)る

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります