現代語訳

・(アマテルは続けた)
 ・「聞くが良い、モトモトアケ※ミオヤ神、側のトホカミヱヒタメの八元神は、寿命を守る神である
  ・人のネコエ(人体の内外)が天並神32神のミメカタチ(容姿)である
  ・十六万八千のモノ(魂魄を結い合わす神霊)は、人の魂魄を喜ばす
  ・生まれる時に備わる生まれつきのモノである
 ・そこで、青人草(人の種=子の臣民)は悉くアメミヲヤの賜物として守るべし
  ・イサナギ・イサナミの二尊の経・矛によって治まる世は、年月と共に鈍感・平均・鋭敏な民も出てくるだろう
  ・例えば、器物を沢山造った時に優劣が生まれることに同じである
  ・しかし、劣るものと言えど捨てずに用いることこそ和の心(アメナルミチ)である
 ・私が思うに、善し悪し問わず愛でて楽しめば、やがてナカゴ(身の鏡=人の中身)も見えてくる
  ・つまり、人には陰陽の二人が居り、これを知る道こそマスカガミ※である」

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用語解説

・モトモトアケ:モトアケ(原点)の元の意であり、アメミヲヤ(根源神)を指す
・マスカガミ:真実を映す曲り・偽りのない鏡を指すが、これをアメナルミチに擬えている

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原文(漢字読み下し)

・正(まさ)に聞(き)け 元々明(もともとあけ)の
・ミヲヤ神(かみ) 側(そは)のトホカミ
・ヱヒタメの 八元(やもと)の神(かみ)に
・守(まも)らしむ 人(ひと)の根隅(ねこえ)は
・天並神(あなみかみ) 三十二(みそふ)の神(かみ)の
・見目(みめ)・形(かたち)

・十六万八千(そむよろやち)の
・モノをして 人(ひと)の魂(たま)・魄(しゐ)
・喜(よろこ)はす 時(とき)に求(もと)むる
・生(うま)れ付(つ)き 十六万八千(そむよろやち)に
・品(しな)変(かわ)る

・青人草(あおひとくさ)の
・悉(ことこと)く アメノミヲヤの
・賜物(たまもの)と 守(まも)らぬは無(な)し

・二尊(ふたかみ)の 経(と)・矛(ほこ)に治(をさ)む
・年(とし)経(ふ)れは 鈍(にふ)・均(なれ)・鋭(とき)の
・民(たみ)現(あ)るも 喩(た)えは数(かす)の
・器物(うつわもの) 屑(くつ)お捨(す)てなて
・鈍(にふ)・鋭(とき)を 均(なら)し用(もち)ゐん
・和(あめ)の心(こころ)そ

・我(われ)見(み)るに 善(よ)し・悪(わ)ろ 愛(め)てつ
・楽(たの)しみて 人(ひと)の中子(なかこ)も
・人(ひと)二人(ふたり) やや知(し)る道(みち)は
・マス鏡(かかみ)

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります