現代語訳

・「二尊は子が成らない現状を天(中央政府)に伝えると、天はフトマニ※によって これを占った
 ・すると、フトマニの結果は この様に出た
  ・『五・四の歌(フトマニの内容)では、言を結ばず(言を結ぶと具現化する)
  ・コトアゲ※も、女が先に話しかけるべきではない
  ・嫁ぎとは、ニワナフリ(セキレイ)の如くあるべし(セキレイに倣うべし)
  ・ニワナフリの雌が尾振り鳴けば、雄は鳴き去る
  ・しかし、雄の装いを雌が知り、そのときに合い交わるのである
  ・これは、天(天界)が鳥に表す"嫁ぎ法(トツギノリ※)"である』
・フトマニの結果を得た二尊は、再び儀式を仕切り直した
  ・まず、男尊が左から、女尊が右から回り、出会ったときに天のアワウタ※を歌った
   ・男尊が『あなにゑや うましおとめに 会いぬ時』と歌った
   ・女尊は応えて『わなにやし うましをとこに 会ひきとぞ』と返歌した」

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用語解説

・フトマニ:"すべてを映すもの"ということの意であり、アワノカミ(日本語の四十八音)を指す(言霊を用いた呪術)
・コトアゲ:宣言することを指す(呪術の一つか)
・アワウタ:陽陰を現す歌であり、二尊は天のアワウタ24音と地のアワウタ24音の計48音を合せて国を生んだとされる
・トツギノリ:男女の交合の方法

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原文(漢字読み下し)

・ある形(かたち) 天(あめ)に告(つ)くれは
・フトマニを 味(あち)わえ曰(いわ)く
・五・四(いよ)の歌(うた) 言(こと)を結(むす)はす
・言挙(ことあけ)けも 女(め)は先(さ)き立(た)てす

・婚(とつ)きとは 雌(めす)のニワナフリ
・尾(を)搖(ゆ)れ鳴(な)く 雄鳥(をとり)鳴(な)き去(さ)る
・またある日(ひ) 雄鳥(をとり)装(よそお)ふ
・雌(めす)が知(し)りて 合(あ)ひ交(まし)われは
・天(あめ)よりぞ 鳥(とり)に告(つ)けしむ
・婚(とつ)き法(のり)

・新(さら)に返(かえ)りて
・二尊(ふたかみ)は 新(あら)たに回(めく)り
・男(を)は左(ひたり) 女(め)は右(みき)回(めく)り
・会(あ)ひ歌(うた)ふ 天(あめ)のアワ歌(うた)

・あなにゑや うましおとめに
・会(あ)いぬ時(とき)

・女尊(めかみ)応(こた)えて

・わなにやし うましをとこに
・会(あ)ひきとそ

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります