現代語訳

・(崇神)48年(上鈴668年)
 ・1月10日ヲアヱ、君はトヨキヒコ※イクメイリヒコ※に詔を発した
  ・「汝らは恵みに等しく、継ぎ領す事(代嗣となること)は夢に委ねるべし」
 ・こうして共に湯浴しているときに夢を語っていると、トヨキヒコがこう申し上げた
  ・「私はミモロヤマの上で、東向きに8度 ホコユケ(矛を振り回す)する夢を見ました」
 ・また、イクメイリヒコはこのように申し上げた
  ・「私はミモロヤマの上で、四方に縄張りを張って雀を追う夢を見ました」
 ・君は御子らの夢を考えて、こう言った
  ・「兄の夢はただ東向き、ならばホツマ(東方)を治めるべし
  ・弟は四方の民を治める代嗣に相応しいであろう」
 ・4月19日ツミヱ、君は代嗣を決める詔を発した
  ・「ヰソサチを立てて代嗣御子とし、トヨキイリヒコ(トヨキヒコ)はホツマツカサとする」

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用語解説

・トヨキヒコ:崇神天皇とミマキヒメの長男で、ホツマ司(東方の司令)となる。『記紀』のトヨキイリビコに当たる
・イクメイリヒコ:崇神天皇とミマキヒメの二男で、11代垂仁天皇となる。『記紀』のイクメイリビコイサチに当たる

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原文(漢字読み下し)

・四十八年(よそやとし) 一月十日(はつそか)ヲアヱ
・トヨ君(きみ)と イクメ君(きみ)とに
・御言宣(みことのり) 汝(なんち)ら恵(めく)み
・等(ひと)しくて 継(つ)き領(し)る事(こと)の
・夢(ゆめ)すへし 共(とも)に湯浴(ゆあひ)し
・夢(ゆめ)なして トヨキ申(もふ)さく
・ミモロ上(ゑ)に 東(き)に向(む)き八度(やたひ)
・矛(ほこ)遊戯(ゆけ)し イクメ申(もふ)さく
・ミモロ上(ゑ)に 四方(よも)に縄張(なわは)り
・雀(すすめ)追(お)ふ

・君(きみ)この夢(ゆめ)お
・考(かんか)えて 兄(あに)か夢(ゆめ)たた
・東向(ひかしむ)き ホツマ治(をさ)めよ
・弟(おと)は四方(よも) 民(たみ)お治(をさ)むる
・代嗣(よつき)なり 四月十九日(うそこか)ツミヱ
・御言宣(みことのり) ヰソサチ立(た)てて
・代嗣御子(よつきみこ) トヨキイリヒコ
・ホツマ司(つかさ)そ

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります