現代語訳

・(アマテルは続けた)
 ・「私が聞くには、往古の尊(クニノトコタチ)の屋は"ム"タミメ※(璽)から建ったという
  ・これを民に教えて屋根の付いたの室屋が成った
 ・また、"ヤ"のタミメからヤシロ(神社)が出来たという、これは後に宮殿となった
 ・また、ミヒカリ(三光)がマル(円)の内に入る"タ"のオシテは、天と父(陽)を表すものである
 ・また、上下を返す"ラ"のオシテは地と母(陰)を表すものである
  ・親が子を孕めば乳が要るように、父母は子の養育者である
  ・"タ"のヲシテは乳無き養育者を指すと言えるだろう(父のこと)
 ・これらを世に照らし合わせれば、助けを乞う民は公方(上位者)の子に同じである
  ・よって民を我が子の如く、養い育むことは公方(上位者)の義務であると言えるだろう」

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用語解説

・タミメ:この場合、外見・容姿などの意味合いを指す

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原文(漢字読み下し)

・我(われ)聞(き)く往(い)にし
・尊(かみ)の屋(や)は ムのタミメより
・ムロ屋(や)建(た)つ 民(たみ)に教(をし)ゑて
・屋根(やね)を成(な)す またヤのタミメ
・社(やしろ)成(な)る いま宮(みや)・殿(との)に
・民(たみ)お治(た)す 養(や)つは敬方(やかた)そ

・タのオシテ 三光(みひかり)円(まる)の
・内(うち)に入(ゐ)る 足(た)り助(たす)く法(のり)
・天(あめ)と父(ちち) 上下(うえした)反(かえ)す
・ラのオシテ 地(つち)と母法(ははのり)

・親(をや)か子(こ)お 孕(はら)めは乳(ち)足(た)る
・父(ちち)・母(はは)は 実(け)に足乳根(たらちね)よ
・タもヲシも 乳(ち)無(な)きの親(たら)よ

・鑑(かんか)みて 助(たす)くる民(たみ)は
・子(こ)の如(こと)く ヤタは公(ををやけ)

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります