現代語訳

・一方、出雲を追われたオホナムチは、子ら180守を率いてヤスカワに至った
 ・その姿は惨めであり、人知れず涙するほど苦労したという
・後にタカミムスビの口添えもあり、オシホミミからオホナムチに対して詔があった
 ・それにより、(津軽)アソベのアカルミヤ※(都から遠く離れた宮)を賜ることとなった
・天の恵みによって枯れたアソベを得たオホナムチは、早速ウモトミヤ(アカルミヤ)の造営に取り掛かった
 ・アソベの領地には、千尋の掛橋や百八十縫の白立を造り、壮大絢爛な都を新造した
 ・これにより、ウツシクニタマオホナムチは、ツカルウモト(津軽の辺境)の守となった
・なお、出雲はホヒの尊に引き継がれた

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用語解説

・アカルミヤ:"都から遠く離れた宮"の意を持つオホナムチの宮を指し、津軽アソベの地にあるとされる

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原文(漢字読み下し)

・時(とき)に服(まつら)ふ
・オホナムチ 百八十守(ももやそかみ)を
・率(ひき)い来(き)て 忠(まめ)も日陰(ひかけ)の
・灘(なんた)あり

・タカミムスビの
・立(た)たし枝(ゑた) 理(ことわり)あれは
・御言宣(みことのり) 賜(たま)ふアソベの
・アカル宮(みや)

・天振(あふ)ゆを受(う)くる
・オホナムチ 散(ち)るアソベの
・ウモト宮(みや) 造(つく)る千尋(ちひろ)の
・掛橋(かけはし)や 百八十縫(ももやそぬゐ)の
・白立(しらたて)に 顕国魂(うつしくにたま)
・オホナムチ ツカルウモトの
・守(かみ)となる

・ホヒの尊(みこと)を
・元政(もとまつり)

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります